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里山讃歌

田舎暮らしを綴っています

 覚書幕末の水戸藩

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山川菊栄『覚書幕末の水戸藩』読了。

著者の山川菊栄さん,,,水戸藩士で弘道館教授頭取代理や彰考館総裁を務めた儒学者の青山延寿のお孫さんです。この本は,著者が子供の頃から聞きかじった母の思い出話,親戚古老のこぼれ話,祖父青山延寿の残した日記,書簡,手紙類などの中から拾い集めてできた幕末水戸藩の貴重な歴史資料であると思いました。

維新史の最初の火付け役になったのは水戸藩。テロの連鎖で恐ろしく血まみれの時代。著者は水戸藩の学者であった家に生まれ、幕末の動向を詳しく知る機会を持っていたようです。史実を追って,見事に当時の社会を浮き上がらせています。幕末の水戸藩を肌で感じることができる本です。

本編も面白いですが,付録に著してある「遊常北日記」(青山延寿が藩北部を約二週間旅した紀行文)が実に面白い。日記によると、延寿は私の家のすぐ近所に宿泊しました。そして、このエリアを見聞した感想が書いてありました。「土地は広く,土は肥え,耕作は行届いて喜ぶべきである」と。な〜んだ、幕末も今も全然変わらないんじゃないか!