あさくらゆう『新撰組を探る』読了。
久しぶりに新撰組関係の本を読みました。先日,PCの写真を整理していたところ,以前,芹沢鴨の生家に行ったときの写真が出てきました。
芹沢鴨の生家
さらに整理したところ,平間重助のご子孫の方にお会いしたときの写真も出てきました。
右が私です。貴重なお話を聞かせていただき,ありがとうございました。
これらの写真を眺めていると,私が常々思っていたことが,ふとよみがえってきました。「芹沢鴨の悪行は,はたして,ほんとうだったのか」
今までの史実では,悪党以外の何者でもなかった芹沢鴨。芹沢鴨という人間は,新撰組の筆頭局長でありながら,酒や女色にふけり,商家からは金銭を強奪し,あげくのはてには自身の欲望のために罪のない人々を斬殺するなど,狂人として,本や映画やドラマ等で描かれてきた。最後に,近藤勇一派に正義の剣をもって粛清される,というのが通説です。これまでに読んだ新撰組関係の本には,ほとんどそのように描かれていました。永倉新八『新撰組顛末記」,子母澤寛『新撰組始末記』『新撰組遺聞』『新撰組物語』,司馬遼太郎『新撰組血風録』『燃えよ剣』などなど,,,勿論,フィクションとノンフィクションを融合させ,その見事さに今でもそれらの作品をノンフィクションと誤解する人は多いと思います。それはそれで,歴史浪漫でよいのですが。
この本では,著者が日本中のさまざまな新しい資料を追い求め,現地踏査し,芹沢鴨の悪行に迫っていく。そして,今までの通説がかなり覆ってしまっている。芹沢鴨を再評価するきっかけになる本です。
この写真を撮ったときに平間重助のご子孫のおばあさんが語っていた「祖母から重助さんの話を聞いた。地元に戻って隠れていたことは決して口外してはならない,,,」みたいな話,,,自称歴史探偵の血がかなり騒ぎました。