里山讃歌

ALの小春と過ごす田舎暮らしを綴っています

 ためらいの倫理学

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内田樹『ためらいの倫理学』読了。

私はGWの予定,,,田植えと読書とビール飲み。なんと金のかからないGWであろうか!

ときどき内田さんのHPを訪れ,政治エッセイ,映画評論,新刊プレビュー等のテクストを拝見しておりましたが,これがまたなかなか面白い。


若い頃は,倫理学や哲学という言葉に拒絶反応を示していました。倫理学,哲学,思想関係の本を読んでも,難しすぎて訳が分からず,果たしてこれらの学問は世の中の役に立っているのか,甚だ疑問でありました。哲学者や思想家の難解な言葉の迷宮に迷い込み,「よくわからないが,なんかすごいことなのかなぁ,,,」ぐらいの感覚ではありましたが,,,。

しかし,中年になってみて,少しは人生の経験を積んでみて,社会の様々な現象や問題が少し分かりかけてきて,,,この年で読むと,なるほど,面白いじゃないか。適当に読むつもりが,深く考えさせられてしまいました。また,語彙の使い回し,批判の組み立て方,緻密なロジックを少しずつ立てていく手法,などなど参考になります。最終章の「ためらいの倫理学」は難しく,理解が追いつかないような気もしたので,いつか「異邦人」を読んで出直してみたいと思います。いつか,この本を倫理学や哲学の視点を持って批判してみたいが,,,逆立ちしたって無理であろう!