里山讃歌

ALの小春と過ごす田舎暮らしを綴っています

読書

晴犬雨読

詩人,萩原朔太郎が書いてましたが,5月の朝の新緑と薫風は私の生活を貴族にする,,,と。 奥久慈の里山は初夏の爽やかな天気が続いています。この爽やかな気候からか毎日眠くて眠くてたまりません。その眠さの隙を突いての読書タイム。寝るか読むかのせめ…

晴犬雨読

今春は花冷えで桜が長持ち。まだまだ咲いています。 菜の花も元気です。 小春地方は至る所で桜と菜の花の共演が見られ,ピンクと黄色の美しいハーモニーを奏でています。 つくば犬たちの森へ 広いドッグランが数カ所ありたくさん遊べます。この日,ALちゃん…

最近読んだ本

3月になりました。時は淡々と過ぎていきます。 ある研究で,読書,音楽鑑賞,1杯の珈琲,散歩,それぞれのストレス解消効果を心拍数とともに検証したそうです。その結果,読書は68%,音楽鑑賞は61%,珈琲は54%,散歩は42%,のストレス軽減効果が見られ,読…

最近読んだ本

文化の発信基地である本棚,,,いっぱいになってしまいました。 いっぱいになると時々本の雪崩を起こすことがあるので本棚の整頓をしなければなりません。整頓といってもいっぱいになった本を物置の書架へ移動するだけです。 先日久しぶりに物置の2階の部…

最近読んだ本

2018年が暮れようとしています。 今年は仕事が大変忙しく,読書に費やす時間をあまりとることができませんでした。ここ数年では一番本を読まなかったような気がします。僕自身,自己形成において読書と音楽から多大な恩恵を受けてきました。今後の人生も読書…

最近読んだ本

吉村昭『ポーツマスの旗』 日露戦争。面積,人口,工業生産,軍事費,戦費,兵力,,,あらゆる面で大きく日本を上回るロシア。その地球を覆うほどの大国であるロシアにかろうじて勝利。真実は,勝利というには程遠い。ロシアが戦争をやめてなければ圧倒的に…

最近読んだ本

お盆が明け,奥久慈の里山は一気に涼しくなりました。 最高気温24度,湿度も低く,涼しい風が吹き抜け,室内はエアコンなしでOK。連日の蒸し暑さやエアコンの偽涼によって痛みつけられた体が細胞レベルで活性化され,みるみると元気になっていくのが実感でき…

最近読んだ本

仕事に忙殺され,最近は読書量がぐんと減りました。 遅くに帰宅。夜ご飯食べて,小春さんと遊んで,風呂入って,布団に入って,本を広げると,約1分で撃沈。あっという間に夢の中です。 新田次郎『孤高の人』 山の物語でもあり,人の物語でもあり,悲劇の物…

ノモンハンの夏

半藤一利『ノモンハンの夏』読みました。 司馬遼太郎は,その晩年,昭和14年のノモンハン事件から太平洋戦争の敗戦に至る,いわば昭和の作品化の準備を進めていました。氏の家の書架には,検証作業を終えたノモンハン事件に関する膨大な資料が,その小説の素…

呪われた部分 有用性の限界

師走です。今年もあとわずか。毎日忙しく犬の手も借りたいほどですが,猫のようにぬくぬくと生活している我が家の小春さんでは無理でしょう。 仕事で沖縄に行ってきました。沖縄は気温28度。ホテルではエアコンをガンガンつけて寝たせいか,帰宅後に大風邪を…

最近読んだ本

朝晩はめっきり涼しくなり,青く澄んだ空には鰯雲が浮かび,夜には心地よい虫の声。「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが,今年は概ね当たっているようです。食欲の秋,芸術の秋,読書の秋に突入ですね。 最近読んだ本。 勝海舟,江藤淳,松浦玲『氷川清和』 …

関ヶ原

司馬遼太郎『関ヶ原』読了。 奥久慈の里山は,ここ最近気温が30度に届かず湿気も少なくて涼しい日が続いていましたが,今週からまた暑くなるようで,今日は久々に30度を超えました。たくさん汗をかいて美味しいビールが飲めそうです。 司馬遼太郎全集の硬い…

読書について

小林秀雄『読書について』読みました。 人によって読書という行為の捉え方は様々。僕なんかは,読書の一番の楽しみは「本を読んでいる間は非現実を体験できる」ということかなと思っています。歴史小説,推理小説,,,その作品を通して擬似体験をする楽しさ…

不道徳教育講座

三島由紀夫『不道徳教育講座』読みました。 毎日忙しく疲労困憊。布団に入るとすぐに爆睡。最近はめっきり読書する時間が減りました。書斎には読みたい本が山積みですが,いつになったら読み終わるのか。このままでは部屋が本の倉庫と化してしまう恐れがある…

ツァラトゥストラ

ニーチェ『ツァラトゥストラ』読み終わりました。 20代の頃,ニーチェやバタイユやシオランなど哲学関係の本を幾つか買いあさり,真理が分かると思って読んではみましたが,どうにもつまらなく(多分難しく),読み終えていないままに本棚にほったらかしにし…

竜馬がゆく

amazonを見てると,格安の司馬遼太郎全集が目に飛び込んできました。1〜7巻までを思わずポチッと。 自宅に届いたものがこれです。ボロボロですが,この1〜7巻は既読であり本棚に飾っておくだけなので問題ありません。 『竜馬がゆく』は高校生の時に読み…

海の史劇

吉村昭『海の史劇』読了。 昨日,今日とこの冬一番の寒さ。散歩などしていると,大陸からやってきた大寒波によってエネルギーを増幅された冷たい空っ風が体に突き刺さり,骨の髄まで沁みわたります。それはそれは寒いですね。 明治という過渡期は,文明開化…

堕落論

坂口安吾『堕落論』読了。 恥の多い堕落した人生を送ってまいりました。自分には,人間の生活というものが見当つかないのです,,,ちょっと太宰の人間失格風な出だしになってしまいましたが,毎日堕落した生活を送っている自分にとって,さらに堕落感を助長…

歴史の愉しみ方

磯田道史『歴史の愉しみ方』読了。 今日,奥久慈の里山は19度。庭の片付け作業をしていて汗びっしょりになりました。オーストラリアンラブラドゥードルの小春さんも庭でちょっと遊んだだけでハアハアと横ベロ状態に。クリスマス前だというのにこの陽気。桜が…

思考の整理学

外山滋比古『思考の整理学』読了。 以前,この本についてテレビで紹介されていたのをふと思い出し,早速購入して読んでみました。「考える」ことの楽しさを教えてくれるような本です。身にしみる内容ばかりで納得。今更ながらですが「もっと若いときに読んで…

海賊と呼ばれた男

百田尚樹『海賊と呼ばれた男』読了。 12月に映画化されるということで読んでみました。永遠の0と同様,本と映画の比較が楽しみです。 出光の創業者である出光佐三(文中では国岡鐡造)を主人公にした物語。社員は家族である,人を信ずる,,,という理念の…

昭和と日本人 失敗の本質

半藤一利『昭和と日本人 失敗の本質』読了。 10月になりました。9月は雨ばかりで日照時間が例年の半分にも満たなかったとのこと。10月は,湿気のない爽やかな空気と太陽の光が燦々と降り注ぐ,気持ちの良い秋晴れがたくさん訪れることを期待したいです。 約3…

真実の満州史

宮脇淳子『真実の満州史』読了。 20数年前のことですが,指揮者の小澤征爾さんと同じエレベーターに乗ったことがあります。指揮者コンクールかなんかの審査員をしていたようで,たまたまその会場で僕もアルバイトをしていました。エレベーターに乗っていたら…

語彙力こそが教養である

齋藤孝『語彙力こそが教養である』読了。 最近,困っていることといえば,物忘れと老眼です。どちらも生活に支障をきたすレベルになりつつあります。 眼鏡をかけているのですが,目から50cm以内がぼやけてしまって見えません。見る時はいちいち眼鏡を外しま…

鋼のメンタル

百田尚樹『鋼のメンタル』読了。 「自分は落ち込むときはとことん一気に深く落ち込んで,素早く一気に気持ちを切り替えることができる人である」と勝手に思っています。僕の感情はまるで超高速エレベーター。激しい気持ちの上下動で人生の荒波を乗り越えてき…

B面昭和史1926〜1945

半藤一利『B面昭和史1926〜1945』読了。 昭和の語り部,半藤さんのベストセラーである「昭和史」と対をなす,国民の目線から描いたもう一つの昭和史です。 文中のところどころに半藤さんの親父の言葉が出てきます。江戸っ子下町親父独特の言い回しで,息子を…

官僚たちの夏

城山三郎『官僚たちの夏』読了。 朝から暑い。夜も暑い。奥久慈の里山は蒸し暑い日が続いていますが,これからもっと暑くなりそうな気配です。人間もわんこも入念な暑さ対策をして,暑い夏を楽しく乗り切っていきたいものです。 どうせどこに行っても何をし…

勝海舟と明治維新

板倉聖宣『勝海舟と明治維新』読み終わりました。 個人的に明治維新の一番の立役者は,坂本龍馬でもなく西郷隆盛でもなく大久保利通でもなく桂小五郎でもなく,勝海舟だと思っています。 幕臣でありながら尊王攘夷派にも佐幕派にも豊富な人脈があり,各地の…

人斬り以蔵

司馬遼太郎『人斬り以蔵』読み終わりました。 昨日,新撰組の斉藤一の非常に鮮明な写真が見つかりました。写真が世に出るにあたって歴史家のあさくらゆうさんが一枚絡んでいたのかな。この写真を見ると「これが死線をくぐり抜けてきた人の目なんだ」と思わさ…

城塞

司馬遼太郎『城塞』読了。 大河ドラマ「真田丸」の影響で再読しました。家康の執念と腹黒さ,「おぬしも本当に悪よのう,,,」と言いたくなるような感じです。この狸おやじめが! この執念深さが徳川260年の礎となったのかな。大河ドラマ「真田丸」での大坂…