里山讃歌

ALの小春と過ごす田舎暮らしを綴っています

最近読んだ本

お盆が明け,奥久慈の里山は一気に涼しくなりました。

 

最高気温24度,湿度も低く,涼しい風が吹き抜け,室内はエアコンなしでOK。連日の蒸し暑さやエアコンの偽涼によって痛みつけられた体が細胞レベルで活性化され,みるみると元気になっていくのが実感できる爽やかな空気です。

 

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オーストラリアンラブラドゥードルの小春さんも涼しくなって元気100倍。イナゴを追いかけながら元気に散歩しています。

 

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室内に入ってくる涼しい風に当たりながら野良猫や宅急便の様子を観察するのが日課です。

 

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デロリンとした余裕たっぷりの生活ぶり。なんて呑気なんでしょう!

 

 

開高健『フィッシュオン』

矢口高雄の「釣りキチ三平」とこの「フィッシュオン」は僕の釣りのバイブル。時々読み返しています。アラスカのキングサーモン釣りは,釣り師ならば一度は挑んでみたい憧れの釣り。最終章の新潟県北魚沼郡湯之谷村銀山平での滞在記。ルアーでの大岩魚釣り,宿での執筆や酒談義,奥只見の深い自然の描写,何回も読んでますが何回読んでもいい。ルアーフィッシングを中心とした釣りはもちろんのこと,その土地その土地の酒と食,魚の生態,気候,文化,などを記した世界周遊釣り紀行。余談ですが「釣りキチ三平」に出てくる鮎川魚紳さんがいつも着てるベストの背中の部分に「祈願日本一周釣行脚」との文字がありました。あのベストが欲しい,,,

 

開高健『輝ける闇』

視覚的な刺激,聴覚的な刺激,触覚的な刺激など,人間の感性を揺さぶる手段としての様々な刺激が存在しますが,この本を読んでいると,その出来事を強烈に記憶させる刺激は臭覚的な刺激ではないかと思わされます。この本はベトナム戦争に従軍したルポでありつつも,戦地の生々しい様子や空気感が,巧みな比喩や男らしい文体でリアルに表現されています。60年代のベトナム,重厚で多湿な気候に絡みつく生き様や生と死,それに伴う様々な臭い,死臭,腐敗臭,,,読んでいると脳裏に強烈な臭いがなだれ込んできます。ベトナム戦争を通して人間の本質が見えてくる。

 

カミュ『異邦人』

世界的な名著でいろんなところで深読みされていて高校の教科書にも載ってるのかな。若い頃に読みました。そのときは「こんな話なんだ,,,」程度にしか感じませんでしたが,中年の今だからこそ何か分かることがあると思い再読してみました。不条理を追求している内容ですが,「母親の葬儀で泣かない男」など,人は社会的な価値観に合わせて生きていかないと非難される,,,みたいな風潮との対立を描きたかったのか。作家の国のフランスと,その植民地である小説の舞台となるアルジェリアとの関係や宗教的なことも,作品を書いてく上での重要な要素の一つかな。

 

フィッシュ・オン (新潮文庫)

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輝ける闇 (新潮文庫)

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fundogs

猛暑です。大変です。36度越えの毎日。熱帯地方のような高湿度。異常気象です。地球滅亡の日が近いのか!

 

オーストラリアンラブラドゥードルの小春さん,この異常気象の熱波に負けずとても元気ですがエアコンなしでは生活できません。ほぼ一日中エアコンの中でデロリンとしている毎日です。夕方の散歩はお庭で走り回るだけ。わんこも人間も熱中症には細心の注意を払っていきましょう。

 

暑いですが日光にあるfundogsに行ってきました。

 

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素敵なcafeで受付を済ませドッグランへ。

 

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里山の田園風景の中にある素敵なドッグラン。元気に走り回ります。

 

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ドッグランに到着したのが夕方5時だったのですが,まだまだ暑くてちょっと走り回ると横ベロ状態です。

 

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エアコンがばっちりと効いたcafeに避難。長めの休憩です。

 

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チーズケーキとアイスコーヒーをいただきました。小春さんも初めての来店ということで,cafeよりサツマイモのクッキーをプレゼントしていただきました。

 

f:id:MilkyWay77:20180715163358j:plain休憩後にひとっ走り。6時過ぎても異常な暑さと湿気。無理せず帰路につきました。

 

日光でも,いろは坂を上らないと暑いですね。奥日光のさらに奥にある菅沼でのoff会が楽しみです。

W杯雑感とサマーカット

6月中の梅雨明けです。

 

昨年は8月まで梅雨明けがずれ込んだので,その分早く明けたのでしょうか。一気に真夏になりました。

 

W杯雑感,,,

以前ほど見たいと思う大会ではなかったのですが,いざ始まったらやっぱり見てしまうんですね。それがW杯なんです。

 

1勝1分2敗,これが今の日本の実力です。1勝のコロンビア戦,相手は10人しかいませんでした。FIFAランキング,意外と正しいのですね。FIFAランキング通りの実力でした。大会前は3戦全敗確実と思っていましたけど、、、

 

予選リーグ1戦目のコロンビア戦,開始3分,大迫がキーパーと1対1,シュートを放つも防がれ,そのこぼれ球を香川がシュート,相手DFの腕に当たりPK獲得,それを香川が冷静に決める。今回のW杯は,この場面に全てが凝縮されていたと言っても過言ではありません。この開始3分の顛末で日本代表は一挙に勢いと運を引き寄せ,その後波に乗った戦いを演じました。

 

大迫がキーパーと1対1をわざと外す,そのこぼれ球を香川がわざとゴールせずに相手DFの腕に当てる,相手選手の退場とPKによる得点を同時に得る,,,という一石二鳥の離れ業を意図してやったのだとしたら,この二人,かなりの曲者,大したものです。そんなわけないか,,,シュートが下手なだけ。

 

ポーランド戦,予選敗退もあり得ましたが,スタメン6人を入れ替えるなど賭けに出たのかな,明らかに決勝トーナメントを意識した選手起用でした。結果,フェアプレーポイントの差で2位に滑り込み賭けに成功。残り10分,コロンビアが先制したことでセネガルが前がかりになり攻撃が空回り,かなり焦っている,このままコロンビアが逃げ切るだろうと判断したのか,負けているにも関わらずボール回しに徹する。賛否ありましたが,目標は予選通過,確率の問題です。数学的に大正解な西野采配にあっぱれ。

 

ベルギー戦,ドーハの悲劇以来のロスタイムの悲劇,日本サッカーは激闘の歴史から何を学んできたのだろうか。本田はフリーキックを蹴らずにキープでもよかった,本田ではなく高さに強い植田やスピードがある武藤を投入して逃げ切りを図り延長戦に突入すれば勝機はあったか、、、全て結果論。とても残念だが,これが実力。有効な控え選手の駒不足感は否めません。日本サッカー史に輝く敗退劇と言っては失礼ですが,その歴史に立ち会えた嬉しさが敗退した悔しさを上回りました。

 

生ぬるいJリーグではダメ(見てるけど)。ヨーロッパ主要リーグ上位チームのレギュラークラスが23人揃ったときがベスト8になれる時。良い監督と運も必要。ますますサッカーがおもしろいぞ!

 

東京オリンピックのサッカーでは金メダルだ,がんばれ日本! がんばれ鹿島アントラーズ(関係ない)!

 

 

オーストラリアンラブラドゥードル の小春さん,暑いのでサマーカットにしました。

 

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かかりつけの美容室,カットのたびにバンダナをプレゼントしてくれます。

 

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トイレの前の床が冷たくて気持ちいい!

 

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田んぼの見回り,毛が短くなったので足に雑草などがつかなくなりました。ブラッシングが楽です。

 

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車のお掃除,車内で見学です。手伝ってくれると嬉しいのですが,,,

 

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MacoBook Proがダメになってしまい,iMacに買い換えました。サクサク動いて快適。もう何代目のMacでしょうか,忘れてしまいました。僕は決してAppleの回し者ではありません。

 

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小春さん至福のひととき,,,寝床を占領され,人間どもはあいかわらず寝不足です。

 

連日の30度越え,冷たいビールとアイスコーヒーで心の栄養を補給しながら暑い夏を乗り切っていきたいと思います。

最近読んだ本

仕事に忙殺され,最近は読書量がぐんと減りました。

 

遅くに帰宅。夜ご飯食べて,小春さんと遊んで,風呂入って,布団に入って,本を広げると,約1分で撃沈。あっという間に夢の中です。

 

新田次郎孤高の人

山の物語でもあり,人の物語でもあり,悲劇の物語でもあります。20年ぶりの再読ですが,何回読んでも感動の嵐。単独行の加藤文太郎,君の生き様に惚れました。新田次郎の最高傑作,山岳小説の最高傑作です。読み終わったら槍ヶ岳に行こう,,,無理。

 

司馬遼太郎国盗り物語 斎藤道三編 織田信長編』

権謀術数,,,この言葉の意味を知りたければ国盗り物語を読むことをお勧めします。国盗りが完成するまでの数々の謀略,策略の類。一介の浪人である蝮の道三が美濃一国を盗るまでのストーリーが痛快そのもの。明智光秀というフィルターを通した信長像,光秀の心理描写が実におもしろい。これまた25年ぶりに再読しました。司馬遼太郎の本の中でも5本の指に入る名著。人間の心理や歴史からどのように学ぶべきか,などを記した名言が文中に散りばめられています。

 

坂口安吾堕落論』『教祖の文学』『太宰治情死考』

安吾の著書を読んでいると,安吾は作家というよりは思想家,哲学者であると感じることが多々あります。安吾自ら自由人であるとした精神,戦争をまたいで書いた日本人の欺瞞を鋭く暴く言説,今まさに安吾が必要とされているのではないかと思ってしまいます。なんとなく自分の性に合っているような。いわゆる文豪ではないが,不思議な人間的魅力に溢れている作家です。

 

 

オーストラリアンラブラドゥードル の小春さん,梅雨の湿気に負けずとても元気。

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近所の親水公園の紫陽花園

 

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ノミダニ・フェラリアの薬をもらいに病院へ。ついでに耳の中も見てもらいました。車内で緊張しながら診察順番を待ちます。

 

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田んぼの苗もぐんぐん成長しています。

 

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水路の壁面に映る小春さん。

 

7月になったらサマーカットにしましょう。

 

孤高の人〈上〉 (新潮文庫)

孤高の人〈上〉 (新潮文庫)

 
孤高の人〈下〉 (新潮文庫)

孤高の人〈下〉 (新潮文庫)

 
司馬遼太郎全集 (10) 国盗り物語 (前)

司馬遼太郎全集 (10) 国盗り物語 (前)

 
司馬遼太郎全集 第11巻 国盗り物語 後編

司馬遼太郎全集 第11巻 国盗り物語 後編

 
堕落論

堕落論

 

 

 

 

 

 

 

オーナーズパーティー

ひめはるの里でのオーナーズパーティーに参加してきました。これで2回目です。

 

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梅雨の真っ最中ですが,晴れて湿度も低く,絶好のパーティー日和に。

 

 

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たくさんのALと触れ合うことができました。30M競争ではスタートダッシュに失敗,惜しくも予選敗退です。

 

たくさんのオーナー様と情報交換させていただき,たいへん勉強になりました。みなさん,ALを家族の一員としてとても可愛がり,大切に育てています。ますますALの輪が広がっているようですね。

 

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小春さん,楽しんでいただけたでしょうか。秋には,また参加しましょうね。

 

お願いですが,移動中の車内ではぜひ落ち着いていただければと思います。

プロコフィエフ

2018年6月3日(日)14:00〜 日立シビックセンター音楽ホール

 

日立交響楽団 第125回定期演奏会(指揮:相良 浩)

 

曲目 J・シュトラウス2世:喜歌劇「こうもり」より 序曲

 

   プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番

   (ピアノ:長瀬賢弘)

 

   ブラームス交響曲第1番ハ短調 作品68

 

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スカルラッティやバッハなど,聴いてて音が自然に体に染み入ってくるというか,バロック音楽のような幾何学的な美の調和の世界が好きで,情を煽るロマン派なども聴きますが,あまり積極的ではありません。そんなものですから,ましてや近代音楽のプロコフィエフにはあまり馴染みがありませんでした。ピアノコンチェルトの3番はよく聴きましたが。

 

今回,プロコフィエフのピアノコンチェルト2番に深く関わり,プロコフィエフに対する受け止めが大きく方向転換するきっかけとなりました。

 

ソリストの長瀬さんは東京芸術大学モスクワ音楽院で学んだピアニストでプロコフィエフの研究家でもあります。以前,震災の時に日立市いわき市で,チャイコフスキーのピアノコンチェルトで2回共演したことがあります。今はプロコフィエフの全曲演奏に取り組んいるとのことでした。

 

その長瀬さんと定期演奏会終了後のレセプションでお話しする機会があり,プロコフィエフについての興味深いお話をたくさん聞くことができました。

 

ピアノコンチェルト2番は彼が学生時代に書いた作品です。学生時代は反骨精神旺盛で,学校の古臭いしきたりに真正面からぶつかっていくような性格だったようで,初期作品は,そういう彼の性格が反映されているものが多いとのことでした。

 

初演の時は評価が真っ二つに別れたそうです。保守的な人は「あんなの音楽じゃない」,前衛的な人からは絶賛されたとのこと。

 

斬新な響きが多いが構造は古典的でそんなに突付きにくくはないとのこと(最初は難しかったが)。プロコフィエフの音楽は,なんかわかんないときは黙って10回聴くと逆に頭から離れなくなる中毒性があるようです。

 

1楽章はソナタ形式。深い叙情をたたえた第1テーマ,リズム感と皮肉が同居した第2テーマ。二つの主題が素晴らしい。ふつうピアコンでは,カデンツァは長くて数分ですが,この曲は半分以上がカデンツァ,それも超絶技巧。

 

2楽章はスケルツォですがスタイルとしてはトッカータかな。無窮動で動いていく。

ピアノパートは16分音符をオクターブのユニゾンでずっと弾いていきます。技術的にとても難しい。ピアノは一切休みなしで駆け抜ける風のように過ぎていきます。

 

3楽章は重厚で深い味わいの曲。オペラの一場面のようです。晩年にたくさんオペラを書いたプロコフィエフ。場面の描写で重い音を書いている。まるで巨人が歩くような深い深いリズムです。やってることはシンプル。秩序だった重厚さで始まるが,それがだんだん崩壊していく。響きもだんだん崩れていく感じ。人のエゴイズムがむき出しになっている。皮肉とグロテスクさが目立つ楽章です。 

 

4楽章はオーケストラ的にはとても難しいです。ピアノも技術的に超絶技巧。その技術と反骨的な皮肉が同居した素晴らしいテーマが曲中に出てきます。民謡風の旋律も出てきます。曲全体にみなぎるエネルギー,プロコフィエフらしさをこれでもかと豪華に彩った楽章。ピアノも上から下までこれでもかと弾きまくる。オーケストラをも酷使してとって華やかな楽章です。

 

ピアノコンチェルト第2番は間違いなくプロコフィエフの最高傑作のひとつですね。今はあまり生演奏される機会がありませんが,15年後にはいろんなところで演奏されるようになるとのことでした。

 

 

いやー,勉強になりました。また,時代を先取りしてピアノ協奏曲第2番を演奏できたことに感謝です。「こうもり」と「ブラ1」もよかった。

 

 

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オーストラリアンラブラドゥードルの小春さん,快食,快便,快眠,とても元気。相変わらず,飼い主同様,ゆるい生活を送っています。

 

6月のオーナーズパーティーを楽しみにしているようです。

田んぼの風景

田んぼに水が入り,田植えが終わり,水辺の生き物の動きが活発になってきました。

 

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夕方の散歩は,田んぼの見回りです。

 

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水が苦手な小春さんですが,田んぼに近づくことはOKみたいです。

 

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四季折々,移り変わる田んぼの風景ですが,田植えが終わったばかりの風景が一番好きです。青い空,新緑の山々,鳥のさえずりと心地よい風。そして田んぼの水面全体が大きな鏡となる水鏡。周りの景色を見事に映し出します。晩春の自然の美しさや生命の躍動を五感で感じることのできるとてもいい季節ですね。

 

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田んぼのそばにある祠に五穀豊穣をお祈りします。

 

一年でいちばんいい季節。ゆっくりと時が過ぎていってほしいものです。