里山讃歌

ALの小春と過ごす田舎暮らしを綴っています

関ヶ原

司馬遼太郎関ヶ原』読了。

 

奥久慈の里山は,ここ最近気温が30度に届かず湿気も少なくて涼しい日が続いていましたが,今週からまた暑くなるようで,今日は久々に30度を超えました。たくさん汗をかいて美味しいビールが飲めそうです。

 

司馬遼太郎全集の硬い表紙に刻まれた「関ヶ原」という表題をふと眺めてたら,なんと,突如,超時空を超えた彼方「戦国時代」の主人公たちが手招きをしてるではありませんか。三成や左近たちが,,,気が付いたら表紙をめくっていました。

 

再読です。近々,映画「関ヶ原」が公開されるようなのでその予習も兼ねて読んでみました。司馬遼太郎関ヶ原を映画化するのは初めてみたいなので,どんな映画になるのか楽しみです。

 

「 義」と「利」については,古今東西,様々な形で語られてきました。論語にも義という言葉がよく出てきます。誰の言葉だったか「利は義の和なり」という言葉がありますが,大義に則した行いをすれば利益もついてくるという意味でしょうか。

 

果たしてそうでしょうか。人生そんなに上手く行くものでしょうか。

 

豊臣恩顧の利に聡い武将たち。朝鮮の役の頃から三成憎しである。自分に味方することで得られる利の効力を説くことにより,豊臣恩顧の武将どもをあまりに上手く調略できた家康。恩顧とはなんであろう。自らに深く問いかける。

 

片や三成,義のみを信じている。孔子は仁を説き,孟子は末世なるがゆえに義を説いた。義のみが世を立て乱を防ぐ道であると説いた。義は不義に勝ち ,義のあるところ必ず栄える,と説いた。三成は思う。この大戦,豊臣家のために,秀頼様のためにと。

 

そして天下分け目の「関ヶ原」の火蓋は切られた。しかし,このたびの戦いは逆である。

 

家康は焦る。味方についた諸将の変心を大いに疑う。利は義に勝るのかと。

 

義というものはこの権力社会にはない。関ヶ原の合戦なかばにして三成はようやくそのことを知った。裏切りの数々。利があるだけである。人は利のみで動き,利がより多い場合は捨てる。権力社会には所詮義はない。孟子は誤っている。しかし人間には義の情緒はある。自分は利に敗れた,,,と。

 

 関ヶ原の合戦は義と利の戦いであり,政治の戦いでありました。

 

合戦の最後は島津惟新入道率いる薩摩武士の敵陣突破で締める。捕らわれ,打ち首寸前の土壇場まで,まさに最後の最後まで義にこだわる三成。そして如水の美しく儚い所作。

 

20年ぶりに再読しましたが,実に面白く,人生について考えさせられました。義と利が同時進行するような生き方をすれば理想的ですが,なかなかそうは問屋が卸しません。ずるいぼくは,利のみを求めてしまいます。数ある関ヶ原戦記の中,司馬遼太郎関ヶ原は最高峰ではないでしょうか。

 

映画も期待しよう。

 

さて,オーストラリアンラブラドゥードルの小春さん,快食,快便,快眠,,,お庭で真夏の日光を浴びながら,庭にやってくる蝶々や小鳥や野良猫を元気に追いかけています。

 

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熱中症には気をつけましょうね。

 

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稲穂が垂れてきました。順調に稲が育ったのも,小春さんが毎日田んぼの巡視をしてくれたおかげですよ。

 

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 いかりや長介さんではありませんか。菅沼での奇跡の一枚。

 

季節は移ろい,盛夏から晩夏へ。稲穂も垂れ,もう少しで収穫です。月日が経つのは早いものですね。元気な小春さんと散歩をしてるといつも思います。このまま時が止まってくれないかな,,と。

 

司馬遼太郎全集 (14) 関ケ原1

司馬遼太郎全集 (14) 関ケ原1

 

 

司馬遼太郎全集 (15) 関ケ原2 ・豊臣家の人々
 

 

ジュアン&ジェシー

わんこの純粋で美しい瞳は,いつ見ても心奪われます。

 

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湧き出る泉のように透き通った美しい瞳

 

 

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 何もかもあたたかく包み込む光のような瞳

 

 

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ジュアン&ジェシーちゃん,やっと会えましたね! 

 

 

時々このブログをご覧いただいてコメントしてくださるジュアン&ジェシー母さまより,奥日光の菅沼でキャンプをするとのご連絡をいただき,会いに行ってきました。

 

 

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雨の中,カングーで出発。小春さん,相変わらず車内では落ち着きがなく,広い車内をしばらく走り回っていました。

 

 

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良い姿勢でいいですね。その調子。

 

 

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いろは坂を上り始めると雨がさらに強くなり,山々は濃い霧に覆われ,盛夏の美しい景色がほとんど見えません。

 

 

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3時間弱で菅沼キャンプ村に到着。悪天候の中,ミニOFF会さながらの楽しい雰囲気。ジュアン&ジェシーちゃんをはじめ,たくさんのALが集まっていました。

 

小春さん,徐々に慣れてきてみんなで記念撮影です。

 

 

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雨が強くなってきましたが,ドッグランでひとっ走り。

 

 

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標高1700M。気温16度。これで天気が良ければ最高です。

 

 

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同じ犬種ですが,それぞれ表情豊かですね。

 

共通していることは,みんな美しく澄んだ瞳である,ということです。美しく澄んだ瞳でものを見れるということは,心も美しいということ。

 

喜怒哀楽,わんこは目で,表情で,心の中で思うところを正直に伝えてくれます。小春さんの場合は,喜怒哀楽食でしょうか。

 

 

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ジュアン&ジェシーちゃんに会えて小春共々感無量です。次回はドッグランで走ったりカヌーに乗ったりして遊びましょう。オーナー様には大変お世話になりました。ありがとうございました。

 

 

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 帰りの車中,雨を見つめながら,

 

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いつの間にか爆睡です。

 

小春さん,あなたと出かける時は,ここ何回か全て雨。僕が雨男なのか,小春さんが雨犬なのか。さあ,どっちでしょう。

カングー

うちの相方が車を買い替えました。RENAULT(ルノー)のKANGOO(カングー)です。

 

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相方曰く「小春さんのために買った!」のだと。

 

「これで,狭いシトロエンの後部座席で,小春に辛い思いをさせなくてすむ,,,」との嫌味な一言を付け加えることも忘れませんでした。

 

うちの相方,コンビを組んで24年,ますますその芸風に磨きがかかっているようです。

 

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リアは観音開き。荷物が沢山積めそう。

 

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エンジンは1200cc,ミッションはEDC,言うなればクラッチのないマニュアルとでも言うのでしょうか。まあ見た目オートマですが。

 

リアドアはスライド式で乗り降りがしやすそう。

 

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オーストラリアンラブラドゥードルの小春さん,カングーとご対面,,,と思ったら,その瞬間に何の違和感もなく飛び乗りました。どうやら一発で気に入ってくれたようです。

 

早速,小春さんを乗せて近所をドライブ。できの良い!?サスペンションとシートの恩恵か,乗り心地がすこぶるよし。

 

 

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小春さん,カングーが相当気に入ったようで,大好きな散歩コースに到着しても車から降りようとしません。

 

 

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散歩友達のエデンくんが偶然現れ,やっと車を降りました。一緒に散歩です。

 

 

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 ラブラドールレトリバーのエデンくん,前足と後ろ足をまっすぐに伸ばした腹ばい姿勢で,芝生の土手を滑り降りるウルトラC級の技を持っています。まるでスーパーマンのよう。とても可愛いエデンくん,是非その大技を小春にも伝授してください。

 

小春さん,これからはカングーでお出かけのようですね。相方は「小春をシトロエンに乗せてはダメ」と怖い顔して言っています。狭いシトロエンではなく広いカングーになってよかったですね!(ちょっと嫌味っぽく)

 

しかし,相方のルノーと僕のシトロエン,故障の代名詞のようなフランス車2台の生活になってしまい,今後が心配です。何卒,壊れませんように。 

猛暑

奥久慈の里山は連日の35度超え,猛暑日が続いています。まだ梅雨も明けず,7月中旬だというのに,先が思いやられます。

 

オーストラリアンラブラドゥードルの小春さん,快食,快眠,快便,,,うちで採れた大好きなミニトマトをモリモリ食べて,暑さに負けずとても元気に過ごしています。

 

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家にいる時は完全にエアコンの中の住人。

 

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涼しい夜風が気持ちよさそうです。

 

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散歩中,雲行きが怪しく雷の音が聞こえてきました。小春さん,雷が大嫌い。足早になり家に直行です。

 

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夕立にも負けず,毎日の田んぼの警備は欠かせません。

 

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へそ天開脚して,エアコンの涼しい風をお腹に受けて涼みます。

 

 

小春さん,あなたが暑い日にアイスクリームをちょっともらっておいしそうに舐めてる姿を見てると,人間どもはとてもとても嬉しく涼しい気分になります。これからますます暑くなりますが,暑い夏を楽しみながら乗り切っていきましょう。

 

この暑さで,人間どもはアイスコーヒーとビールばっかり飲んでしまって,お腹の中がチャポンチャポン,ギュルルルルーーーです。

読書について

小林秀雄『読書について』読みました。

 

人によって読書という行為の捉え方は様々。僕なんかは,読書の一番の楽しみは「本を読んでいる間は非現実を体験できる」ということかなと思っています。歴史小説推理小説,,,その作品を通して擬似体験をする楽しさ。

 

僕にとって読書は最高の娯楽でありストレス解消行為です。

 

この本,文芸評論では神様との異名をとる小林秀雄さんが,読むことや書くことや鑑賞することについてまとめたエッセイです。氏が実践していた読書の技法など内容は多岐にわたっていますが,結局は,読みたいように読め,好きなように読め,ということだなと勝手に解釈してしまいました。

 

文中から引いてみます

 ある作家の全集を読むのは非常にいいこと。読書の楽しみの源泉にはいつも「文は人なり」という言葉があるのだが,この言葉の深い意味を了解するには,全集を読むのが,一番手っ取り早い。好きな作家でよい。その人の全集を日記や書簡の類に至るまで,隅から隅まで読んでみるのだ,,,

 

いい言葉ですね。

 

司馬遼太郎もその一人です。じっくりと時間をかけて全集読破したいと思いますが,いつまでかかることやら,もっともっと読書の時間が欲しい(涙)と思う今日この頃です。

 

 

オーストラリアンラブラドゥードルの小春さん,快食,快眠,快便,元気過ぎて耳の中が汚れてしまい,病院できれいにしてもらいました。定期的に耳のお手入れをしていたのですが,,,垂れ耳犬種は要注意です。

 

 

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毛がフサフサなので大きく見えますが,体重は15kgで落ち着きました。

 

 

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夕方はキッチン周りに陣取り晩飯チェック,おこぼれを頂戴して満足。

 

 

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マッチ売りの少女

 

 

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アラブ系女子

 

 

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ドッグランでは,相変わらず落ち着きがなく、ひたすら走り回っています。

 

小春さん,僕が読書している時は,本のスピン(紐の部分)を噛んで引っ張るなどはやめて,大人しくしていてくださいね。

 

読書について

読書について

 

 

大使館

過ごしやすい爽やかな晴天日が続いていた奥久慈の里山ですが,今週から梅雨に入りました。朝起きて天気予報を見たら気温29度でちょっと蒸し暑くなるとのこと。

 

こんな時は涼しいところを求めて出かけるしかありません。

 

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車で2時間。いろは坂を一気に登り,奥日光は中禅寺湖畔に到着です。オーストラリアンラブラドゥードルの小春さん,日光初上陸。涼しいどころかちょっと寒い。雲行きも怪しい。

 

 

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歌ヶ浜駐車場から湖畔沿いに歩き,英国大使館別荘に到着。昨年から一般公開されたそうです。明治維新に大きな影響を与えたアーネスト・サトウが建てた明治浪漫に溢れる素敵な洋館です。

 

 

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別荘から眺める湖畔の風景の素晴らしいこと。絵に描いたような風景とはこういうことを言うのかな。

 

 

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こんなところに住んでみたい,,,小春談。田舎育ちは自然が大好きなようです。

 

 

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英国大使館別荘をあとにして歩くこと数分,大粒の雨と激しい風でびしょびしょに。なんとかイタリア大使館別荘に到着です。

 

何回も来てますが,いつ見ても美しい。

 

 

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別荘のデッキで休憩。小春さんもびしょびしょになってしまいましたが,美しい景色の中,元気いっぱいです。

 

 

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別荘前の桟橋。水が苦手な小春さん,ちょっと腰が引けてます。

 

 

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中禅寺湖畔の別荘群,明治〜大正〜昭和初期と当時の大使たちは,中禅寺湖を一面に見渡す美しいこの地で,景色を眺め,昼寝をして,読書をして,釣りをして,ヨットにのって,コーヒーを飲んで,極上のバカンスを楽しんだことでしょう。なんとも贅沢な時間ですね。

 

小春さん,人間どもは宝くじが当たったらこの地に別荘を建ててみたいと思いますが,いかがでしょうか。是非とも当たるよう,近くの二荒山神社に祈願しに行きましょう。ここ掘れワンワンもお願いしますね。

不道徳教育講座

三島由紀夫『不道徳教育講座』読みました。

 

毎日忙しく疲労困憊。布団に入るとすぐに爆睡。最近はめっきり読書する時間が減りました。書斎には読みたい本が山積みですが,いつになったら読み終わるのか。このままでは部屋が本の倉庫と化してしまう恐れがあるので,欲しい本があるとすぐに買ってしまう悪い癖を改善したいと思います。

 

三島由紀夫の純文学,,,氏が紡いできた言葉や物語から読み取れる叡智と狂気に満ちた精神世界に触れるたびに,氏の文学芸術に対する凄まじい探究心や美しく鋭い表現力に感銘を受けます。

 

この「不道徳教育講座」は前述の純文学作品とは正反対のユーモアや笑いに満ちあふれた作品で,三島由紀夫の違う一面を窺うことができます。

 

「大いにうそをつくべし」「弱いものをいじめるべし」など,69の刺激的なタイトルが並んでいます。人間誰しも道徳的ではない部分を持ち合わせていると思いますが,10のうち10が道徳的というよりは,7が道徳的で3が不道徳ぐらいがちょうど良くて気楽に生きていけるということか。

 

それぞれの内容が短く読みやすい。驚くべきは,文中の格言は現代にも十分通用する点であります。時代を見通す三島氏の研ぎ澄まされたナイフのように鋭い先見眼。明治人,大正人の先見の明は鋭いですね。

 

三島由紀夫が現代に生きていたら,この疲弊した暗澹たる日本を見てどう思うか。「それでは,今から不道徳教育講座を始めます。悪いことをたくさんしなさい!」などと言われてしまうかもしれません。

 

オーストラリアンラブラドゥードルの小春さん,快食,快便,快眠,,,先日の真夏日もなんのその,人間がばててしまうほど散歩に夢中であります。

 

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デッキで涼んでいます。

 

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車庫での作業。朝顔と風船葛の種をポットに植えました。軽トラの荷台からじっと眺めています。

 

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毎日の田んぼパトロールが小春さんの重要任務です。

 

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小春さん,どうやら水が苦手なようです。川に入ろうとはしません。人間が誘っても川岸ギリギリのところで止まってしまいます。プール付きのドッグランで他のワンコに誘われてもプールには入りません。田んぼの水路の音にビビる時もあります。

 

水の大好きなラブラドールの血筋を引き継いでるはずなのですが,,,

 

夏は一緒にカヌーに乗りたいのですよ。少しずつ水に慣れていきましょうね。

 

 

不道徳教育講座 (角川文庫)

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